お世話になっております。
沖縄で中古不動産を扱っている株式会社イエカリヤの西島です。
本日のテーマは旧暦1日・15日にウートートーする『ヒヌカン』です。
沖縄在住者なら一度は聞いたことがあるであろうヒヌカン。
お母さんがウートートーしてるから知ってる、って認識の方も多いと思います。
今日は沖縄の御願(ウグヮン)で一番身近で実践しやすい
『火の神(ヒヌカン)』をご紹介いたします。
|● そもそも『ヒヌカン』って何?
ヒヌカンとは『火の神』と書きます。
「あぁ、だから、台所なのね!」
ちょっと待った!!!!
そうなんですが、間違ってはないんですが!!
理由はまだあるのです!
海の向こう側にあるとされるニライカナイは、日の出とともに雲を押しのけ、
上ってくる太陽が出てきた穴、そこにあるとされてきました。(だから海の向こう側)
命を育む火や水、稲や麦もすべて太陽がもたらしてくれる恵みであるという考えから信仰の対象になったのです。
太陽を信仰していくうちに、古代沖縄人は目の前で燃えさかる地上の火に太陽の化身を見出しました。
火に宿る神を『火神』と信仰し、それから定住生活が確立されるに及び常に火がある場所、すなわち『かまど』が神のいる場所、神聖な場所として拝みの対象になりました。
太陽神信仰は沖縄にもあったんですね。
ってことは、、、太陽神=ヒヌカンなのです。
ヒヌカンがないって方は朝日に手を合わせるだけでもOK!だって朝日出身ですから!
|●ヒヌカンはこういう神様
『我が家専属神さま』
①専属の神様だから、何でも相談・お願いできます。
また、ヒヌカンは線香という名の料金を支払えば、その御願を適任の他の神様に届けてくれます。
②ヒヌカンに出産、受験、結婚、死別などを報告。
ちゃんと報告しておけば、強い味方になってくれます。
③実はヒヌカンは3神。
旧暦の12月24日に一年中の家で起こった良いこと悪いことを天に報告するために昇天します。
その際にはふたり昇天し、かならずひとり留守番で家族を見守ります。天界のセ○ム。
なので、ヒヌカンのそばでは愚痴や悪口などはダメ!!聞いていますよ!
|● ヒヌカンのお供え物の意味
お供え物には緑の葉をさした花瓶、水盃、酒盃、盛塩、米が一般的です。
水→清らかなもの
酒→水と火と米の結晶
塩→海の幸
米→地の幸
花瓶に緑の葉物→子孫繁栄
花のお供え物は禁物!家の男が女遊びに走るようになると云われています。
|● 何を唱えているの?
よく、オバアやお母さんがぶつぶつと唱えている呪文のようなあれ。
あれは御願ことば(ウグヮンクトゥバ)と言います。
必ずこれを唱えなさい、というような経典や決まりがあるわけではありません。
その家のオバアやお母さんが話していることがその家のウグヮンクトゥバになります。
まぁ、自分の胸の内が神さまに届けばOK!
なので、必ずしもうちなーぐちでなくても標準語で御願しても届きます。
じゃないと、うちなーぐちが話せない人はヒヌカンを拝めなくなってしまいますからね。
|● ヒヌカンを仕立てる日
ヒヌカンを新しく仕立てるには、日選びも重要です。
シーミーの時期や、旧盆、神無月、大黒柱や長男のトゥシビーを避けた吉日を選びましょう。
出来れば、閏月や旧暦七夕、ヒヌカンの昇天時期にあわせるのがベスト。
さて、長くなりましたが以上がヒヌカン基礎の部分になります。
仏具店などで聞くのもいいかもしれません。
新しく生活を始める際に思い切って始めて見ましょう屋敷御願(ヤシキウグヮン)
しきたりも難しく考えず!我が家の専属神さまを迎えましょう(*’ω’*)