いつもお世話になっております、沖縄市の中古不動産をリノベーションでワクワクを増やしたい、株式会社イエカリヤ代表の當間です。
「センスがない」
この言葉に苦しめられてきた方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?
こんな風におしゃれな部屋に住みたいと思っていても「どうせ自分にはセンスがないから」、「センスって才能でしょ?私には無理。」とあきらめてしまう方もいると思います。
僕も元々センスに対して劣等感がありました、ただ、見ているだけでワクワクしてくるような部屋を見るのは大好きでした。
リノベーションに関係する仕事をしたいと思っていても、いま一歩踏み出すことができなかったのですが、この本を読んで先に進む勇気が湧いてきました。
以前、インテリアコーディネーター試験の体験談にも書きましたが、1次試験は範囲が広く、よく
「こんな知識のセンスと関係ないよ。」
と思っていましたが、当時この書籍を知っていたらもっとモチベーションが上がって楽だっただろうなと思えるような内容です。
センスは知識からはじまる
著者はグッドデザインカンパニー代表の水野学さん、爆発的な人気を誇るくまモンのデザインに携わった方といえばピンとくるでしょうか?
そんな水野さんが適切な方法と時間をかければ誰でもセンスは身につくと断言してくれています。
意外かもしれませんが、その方法の根底として知識の収集をあげています。
また、そもそもセンスって何?という定義付けから始まっています、あくまでセンスを才能や魔法の様に捉えるのではなく、学問やツールとして考えています。
正直、実際の例を見ると、かなりの量の知識が必要なんだと後ずさりしてしまうこともありますが、センスに自信のない人間からしてみれば
「センスは感覚だから、おしゃれな場所に行くようにしよう。」
と言われるより。
「センスは知識が重要だから、おしゃれな場所を見て共通項がないか分析しよう。」
と言われた方が助かります、前者の方だと最終的に「自分には才能が無いから頑張っても無駄じゃないか。」と諦めてしまいそうです。
事例に圧倒される
前半でセンスとは何か?や知識の重要性が書かれています。
ですが、モノづくりをあまりしていない人間からすると、どういう風に知識を使っていくのかがわかりません。
本書では実際に水野さんが携わったフランダースリネンができた経緯を事細かに教えてくれます。
タイトルからロゴの絵・フォントに至るまで、そこに「なんとなくこっちのほうがいい。」という判断は一切なく、徹底して考えられて作られたということがわかります。
さすがにこの実例の様にロゴを決めるためにベルギーに行く、ということまではできませんが、ネットでもいいので周辺情報を掘り下げるだけで全然違うと思います。
センスが関係ない人なんていない
センスといえばインテリアや服などの仕事をしている人にとってだけ重要なものと思われがちですが、この本ではビジネスパーソン全員に必要なことだと書かれています。
例えば、プレゼンの資料やエクセルの表でも、同じ内容が書いてあるのに方や説得力があり、方やわかりずらい。ということがありませんか?
全く同じ不動産があったとして、居住用で探されている方には
「閑静な住宅街で住みやすく、学校も近いのでお子さんの通学にも便利です。」
と案内しますが、投資用の物件として探している方には
「このエリアでの類似物件の賃料は10万円で利回りは8%になります。」
という風に、お客様がどんなことを知りたいか事前に考えておく必要があります。
一生懸命作ったプレゼンが評価されないのは、内容が悪いからではなく、センス(知識に基づく判断)ができていないからかもしれないので、是非本書をお読みください。
知識の量が説得力に直結する
皆さんビートルズは好きですか?時代を超えて愛される素敵な音楽ですよね。
本書では知識の量と説得力の強さについても言及されています。
例えば一般の人が「ビートルズは凄い。」
と言うのと、坂本龍一さんが「ビートルズは凄い。」
って言うのって、同じ言葉なのに重みが全然違いませんか?
坂本龍一さんの背景ににある知識が言葉に説得力を加えています。
「こんなに音楽に詳しい人が言っているんだから、本当に凄いんだろう。」
と思ってしまいますよね。
たまたまyoutubeで音楽解説をされている方を見つけました、両者とも知識の量が豊富で納得させられる解説です。
それに加え音楽のセンスと言うのも理論立てられているんだと再認識させられますので是非ご覧ください。
これを見た後に原曲を聞くと今まで以上に曲を楽しめます、音楽の授業とかでこういう解説してくれたら楽しかっただろうなと思います。
例がサカナクションなのは個人的な好みです、「なんか好き。」の「なんか」の理由がわかって腑に落ちます。
まとめ
・センス=才能ではない
・センスは鍛えることができる
・才能がないと悩んでいる人にこそおススメの本です。