いつもお世話になっております、沖縄で中古物件を扱う株式会社イエカリヤです。

 

今まで宅建の解説などを書いてきましたが、これから受験される方や受験そのものを悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。

そもそも宅地建物取引士になれば、どんな業務ができるようになるのかを過去問を交えながら解説していきたいと思います。

 

●法律上は3つの業務ができるようになる

初めて宅建を勉強していた時は「意外とできるようになること少ないんだな」と思っていました。

宅建士に興味があり情報を探し始めてこちらのページをご覧になった方も、同じような感想をお持ちの方もいらっしゃると思います。

ただし、この3つの業務は「独占業務」ということが重要です、宅建を持っていない人はやってはいけないんですね。

さらに、仕事の内容が増えるだけでなく、事務所の5人に1人は専任の宅建士がいないといけないので一定数の需要があるのです。

 

すこし話が逸れましたが、実際にできることは以下の3つです。

1.重要事項説明書(35条書面)への記名押印

売買全般や賃貸の仲介の際、契約の前に「ここはこういう物件ですよ」という説明をしなければなりません。

その説明書を重要事項説明書(35条書面)といいます、この内容を確認し、内容を確認しましたという証明に宅建士の記名と押印をします。

 

2.重要事項説明書の説明

さきほどの重要事項説明をお客様にわかりやすく読み合わせするのも宅建士のお仕事です。

20ページ近くある重要事項説明書をただ渡すだけではお客様は理解できません、それを不動産の専門家である宅建士が説明するというわけです。

 

3.契約書(37条書面)への記名押印

重要事項説明が終わったら契約に移ります、この契約書にも重要事項説明書同様、宅建士の記名押印が必要になります。

 

●宅建を受けるなら拡大解釈しないこと

上に宅建士になるとできるようになることを書きましたが、法律上の宅建士の独占業務はこの3つだけです、逆に言えば試験にでてくる範囲のなかで宅地建物取引士じゃないとできないことはこの3つのみです。

それ以外の業務は誰がやってもかまいません。

例えば1の重要事項説明書への記名押印ですが、中身を宅建士が確認しましたという証明です。

なので、実際に物件の調査をして作成するのは宅建を持っていない人がやってもOKです。あくまで重要事項説明書に記名押印であって、重要事項説明書の作成が独占業務というわけではないのです。

 

3の契約書に関しては記名押印だけが独占業務になっています、つまり、作成はもちろん宅建士が内容確認の記名押印をしてしまえば契約書の読み合わせも資格を持っていない方がされても大丈夫なんです。

 

とはいえ、中小企業であれば調査や契約書の読み合わせも宅建士が行うことが一般的であるとは思います、あくまで、法律上こういう風にもできるよということです。

その辺の知識が宅建の問題でも出されますので見ていきましょう。

 

●過去問

平成21年問35

法人である宅地建物取引業者が37条書面を作成したときは、必ずその代表者をして、当該書面に記名押印させなければならない。

誤り、37条書面や35条書面の記名押印は宅地建物取引士がやれば代表者でなくてもかまいません。さらに言えば、先ほど書いたように宅建業を営む会社の5人に1人宅建士がいればいいので、代表者が宅建を持っているとは限りません。この話をすると結構驚かれる方も多いですね。

 

平成22年問37

宅地建物取引業者Aが、売主Bと買主Cとの間の宅地の売買について媒介を行う場合において、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)第37条の規定により交付すべき書面(以下この問において「37条書面」という。)に関する次の記述のうち、法の規定によれば、正しいものはどれか。

3.Aが、宅地建物取引士をして、37条書面に記名押印させた場合には、37条書面の交付を、宅地建物取引士でないAの代表者や従業員が行ってもよい。

正しい、上で注意したように37条書面は宅地建物取引士が記名押印をすれば、交付や説明は他の人がやってもかまいません。

 

平成26年問40

イ.宅地建物取引業者は、37条書面を交付するに当たり、宅地建物取引士をして、その書面に記名押印の上、その内容を説明させなければならない。

誤り、平成22年問37と論点は同じです、記名押印を宅建士がするならば説明は他の方でOKです。

 

平成23年問34

2.宅地建物取引業者は、37条書面の作成を宅地建物取引士でない従業者に行わせることができる。

正しい、35条も37条も誰が作成しても大丈夫です。

 

平成25年問36

3.A社は、媒介により建物の貸借の契約を成立させ、37条書面を借主に交付するに当たり、37条書面に記名押印をした宅地建物取引士が不在であったことから、宅地建物取引士ではない従業員に37条書面を交付させた。

正しい先ほどからほとんど同じ論点ですね、37条書面に宅建士が記名押印するならば交付は他の人がやっていいですし、宅建士である必要さえもありません。

 

平成28年問30

4.宅地建物取引業者は、宅地建物取引士をして37条書面に記名押印させなければならないが、当該書面の交付は宅地建物取引士でない従業者に行わせることができる。

正しい、先ほどまでと全く同じ論点です、ひとつ上の平成25年問36などはストーリーを作り論点がどこかの判断もしなければいけませんが、この問題はシンプルですね。何度も言いますが、37条書面の交付は宅建士でなくてよいです。

 

●媒介契約

先ほどまでの過去問の範囲は35条と37条でしたが、最初にお話した「独占業務は3つ」ということを覚えていれば、媒介契約の範囲でも解ける問題が出題されます。

つまり、媒介契約やその他の業務に関して「宅地建物取引士がやらなければならない」というワードが入ればもれなく誤りの選択肢になります。

 

平成22年問33

1.Aは、Bとの間で専任媒介契約を締結したときは、取引主任者に法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面の記載内容を確認させた上で、当該取引主任者をして記名押印させなければならない。

誤り、もう一度確認しましょう、宅建士の独占業務は「重要事項説明書(35条書面)への記名押印」、「重要事項説明書の説明」、「契約書(37条)への記名押印」でしたね?

今回のわけです、ということは35条と37条以外で取引士が記名押印しなければならないという選択肢は誤りになります。

 

平成27年問28

ア.Aは、Bが所有する甲宅地の売却に係る媒介の依頼を受け、Bと専任媒介契約を締結した。このとき、Aは、法第34条の2第1項に規定する書面に記名押印し、Bに交付のうえ、宅地建物取引士をしてその内容を説明させなければならない。

誤り、さっきと同じですね、35条や37条の話ならいざしらず、媒介の34条の範囲ならば「宅地建物取引士をしてその内容を説明させなければならない。」というワードを見ただけで誤りだとわかります。

 

平成28年27

3.AがBと一般媒介契約を締結した場合、当該宅地の売買の媒介を担当するAの宅地建物取引士は、法第34条の2第1項に規定する書面に記名押印する必要はない。

正しい、まさにその通りですね、34条書面の場面に宅建士は関係ありません。

 

●まとめ

  • 宅建士になることで得られる独占業務は3つ「重要事項説明書(35条書面)への記名押印」、「重要事項説明書の説明」、「契約書(37条)への記名押印」
  • 3つだけとは言えそれがとても重要
  • 逆に試験ではそれ以外の業務で「宅地建物取引士が行わなければならない」となっていれば誤り。
當間
當間
沖縄の中古不動産市場を活性化させるために日々活動しています。少し変わった物件が好きな、株式会社イエカリヤ代表です。プロフィールはコチラ
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